公式LINEで、
予約・決済・リマインドをつなぐ
2026.10.19

お客様とのやりとりに公式LINE(LINEの企業・お店向けアカウント)を使っているなら、一度使い方を振り返ってみてください。キャンペーンのお知らせを時々送るだけ、という使い方にとどまっていないでしょうか。予約は電話、支払いは店頭、前日の確認は手作業の電話、と窓口がばらばらだと、そのつなぎ目で手間とミスが生まれます。公式LINEを入口にして、予約から来店後までを一本の流れにする考え方を見ていきましょう。
なぜ「つなぐ」と楽になるのか
予約、支払い、前日のお知らせは、本来ひと続きの出来事です。ところが、それぞれ別の道具で受けていると、こんなことが起きます。
- 電話で受けた予約を、ノートと予約表の両方に書き写す
- 前日の確認の電話がつながらず、何度もかけ直す
- 支払い済みかどうかを、毎回レジで確かめる
一つひとつは小さな手間でも、毎日続くと受付担当の時間が少しずつ取られていきます。お客様がいつも使っているLINEを入口にそろえると、やりとりの記録が一か所に残り、書き写しと確認の電話を減らしやすくなります。
流れを、お客様の目線で書き出す
仕組みを考える前に、お客様が何をするかを順番に書き出します。たとえば、予約制の教室なら次のような流れになるでしょう。
- 公式LINEを友だち追加する
- メニューから空いている日時を選んで予約する
- 必要なら、その場で支払いを済ませる
- 前日に、日時と持ち物のお知らせが届く
- 当日、来店する
- 終わった後に、お礼と次回の案内が届く
この流れのどこで、お店の人が手を動かしているかに印をつけてみてください。印が多い所ほど、つなぐ効果が見込める場所です。
つなぐ部分ごとの考え方
予約の受付
よくあるのは、LINEのメニューから予約のページへ進んでもらう形です。予約の受付そのものは予約の仕組みで行い、LINEはその入口と連絡の通り道になります。電話の予約も同じ予約表に入れることが前提です。予約の仕組みによって、LINEとつなげやすいものとそうでないものがあるので、選ぶ前に確かめておきましょう。
支払い
LINEの画面から支払いへ進めるようにする場合も、実際のお金のやりとりは決済の仕組み(カードなどで支払いを受けるサービス)とつなぐ形になります。前払いにすると当日のレジが軽くなり、無断キャンセルの対策にもなります。一方で、初めてのお客様には壁が高く感じられることもあるので、最初は「前払いも選べる」形から始めるのも一つの方法です。
リマインド
前日のお知らせは、自動で送ると手間が大きく減る部分です。送る時刻は、お客様が落ち着いて読める時間帯に決めておきます。お知らせの中に変更やキャンセルへ進む入口を付けておくと、その連絡も電話ではなくLINEで受けられます。
来店後のフォロー
お礼のメッセージに、次回の予約への入口を添えておくと、再来店のきっかけになります。押しつけがましくならないよう、送る回数は控えめにしましょう。
キャンセルが出たとき
当日や前日のキャンセルで空いた枠は、電話だけでは埋めにくいものです。キャンセル待ちを希望したお客様にだけ、LINEで空きを知らせる形にしておくと、空き枠を無駄にしにくくなります。誰に、どの順で知らせるかは、先に決めておきましょう。
LINEならではの決めごと
予約の受付ルールそのもの(何日前まで受けるか、キャンセルの締め切りなど)は、予約の仕組みづくりの段階で決めます。それに加えて、LINEを入口にするなら次のことを社内で決めておきます。
- トークへの返信は誰がするか:お客様はLINEで気軽に質問してきます。返す担当と、返すまでのめやすを決めます
- 送る回数と内容:お知らせを送りすぎると、ブロックされ、肝心のリマインドまで届かなくなります。送る通数によって料金が変わるプランもあるので、自動のお知らせも含めて何通になるかを契約内容と照らし合わせておきます
- お客様の情報をどこまで残すか:何を記録し、社内の誰が見られるようにするか。扱いのルールも一緒に決めます
- 自動の文面を直すのは誰か:営業時間や料金が変わったとき、文面の直しを忘れがちです
- 友だち追加をどこで案内するか:店頭の掲示、領収書、電話の終わりの一言など。案内しなければ、入口として使われません
ここがあいまいなまま仕組みだけ作ると、「この場合はどうする?」の確認が社長に集まります。
どこまで自動にして、どこを人に残すか
つなぐ仕組みを作ると、何でも自動にしたくなります。けれども、お客様との関係を考えると、人が手を動かしたほうがよい場面もあります。
| 場面 | 自動に向く | 人に残したい | |---|---|---| | 予約の受付 | 空き枠の表示と受付の返信 | 特別な希望や相談ごと | | 支払い | 支払いの受付と領収の案内 | 返金や金額の相談 | | 前日のお知らせ | 日時・場所・持ち物の案内 | 体調を気づかう一言など | | 来店後 | お礼と次回予約の入口 | 気になったお客様への個別の声かけ |
自動の部分で手間を減らし、浮いた時間を「人に残したい」側に回す。この考え方で線を引くと、仕組みが冷たい印象になりにくくなります。
始める順番と、試し方
全部を一度につなごうとすると、決めることが多すぎて止まってしまいます。今いちばん困っている部分から一つずつ始めましょう。
- 無断キャンセルに困っているなら、前日のお知らせから
- 電話が鳴りやまず手が止まるなら、予約の受付から
- レジ待ちが長いなら、事前の支払いから
- 再来店が少ないと感じるなら、来店後のフォローから
一つ動き出したら、お客様の反応と社内の手間の変化を確かめてから、次の部分をつなぎます。
作ったら、社長や社員が自分のスマートフォンで、お客様として一度予約してみてください。メニューの文字が小さい、ボタンの名前が分かりにくい、支払いの画面で迷う。作った側では気づかない引っかかりが見つかります。ご年配のお客様が多いお店なら、家族や知り合いに試してもらうのも良い方法です。試すときは、予約・日時の変更・キャンセルの三つを一通り行い、そのつど届くメッセージの文面も読み返します。
なお、7段階のDXレベルに当てはめると、予約やお客様の情報・担当が整理された3段目が、この仕組みの土台になります。予約表がまだ紙とノートに分かれているなら、まず一か所にまとめるところからです。
今日からできること
今週受けた予約を一件選び、受付から来店後までに、お店の人が何回手を動かしたかを数えてみてください。電話、書き写し、確認の電話、レジでの確認。その一つひとつが、つなぐことで減らせる候補の一覧になります。あわせて、今LINEで届いている質問を一週間分ながめてみましょう。同じ質問が何度も来ているなら、前日のお知らせにその答えを一行入れるだけで、やりとりが一つ減ります。
まとめ
- 予約・支払い・リマインドは、ひと続きの出来事としてつなぐ
- お客様の目線で流れを書き出し、手作業の多い所から手をつける
- 支払いは決済の仕組みとつなぎ、前払いは選べる形から
- トークの返信担当・送る回数・情報の扱いを先に決める
- 作ったら、お客様の立場で一度予約してみる
TaskMate では、LINEの仕組みづくりも、決めごとの整理から設定の作業まで一緒に行います。今の予約の流れを見ながら、どこからつなぐのがよいかを面談で整理できますので、DXレベルを相談するからお気軽にどうぞ。
関連するコラム
仕組みづくり紙とファイルがバラバラな会社の情報整理記録は残っているのに、必要なときに見つからない。そんな会社のために、情報がバラバラになる原因と、置き場所・名前の付け方・紙の扱いのルールの決め方、無理なく移し替える進め方を紹介します。2026.10.19
仕組みづくりスプレッドシートで始める業務の見える化新しいシステムを入れる前に、スプレッドシート一つで業務の進み具合は見えるようになります。1行1件の表の作り方、列の決め方、入力のぶれを防ぐ工夫、表を毎日使われるものにするコツを紹介します。2026.10.19
仕組みづくり予約システムで受付の手間を減らす考え方予約システムを入れる前に決めておきたいのは、ツール選びよりも受付のルールです。予約の単位、聞く項目、例外の扱い、切り替えの手順まで、受付の手間を減らすための考え方を順に解説します。2026.10.19