入門DXレベル 1〜7

DXレベル7段階で、
自社の現在地を知る

2026.10.19

DXに取り組もうとすると、AIや自動化といった華やかな話題が目に入ります。しかし、自社がまだその手前にいるなら、いきなり最先端を目指しても足元が追いつきません。山登りで言えば、今が何合目かを知らずに頂上の装備を買い込むようなものです。この記事では、DXの進み具合を7つの段に分けて、それぞれの様子と次の段へ上がるための取り組みを順に見ていきます。

7段階で見ると、次の一手がはっきりする

DXの進み具合を段で分ける一番の利点は、「次に何をすればよいか」が一つに絞れることです。

DXについて調べると、やるべきことが山ほど並んでいます。クラウド化、ペーパーレス、データ活用、AI導入。全部に手を出そうとすると、どれも中途半端に終わりがちです。段で考えれば、今いる段の一つ上だけを見ればよくなります。

もう一つの利点は、社内で話がそろうことです。社長は「うちはもうAIを使える段階だ」と思っていても、現場は「まだファイルの置き場所すら決まっていない」と感じているかもしれません。同じ物差しで話すと、こうした認識のずれに気づきやすくなります。

以下では、TaskMateが面談で使っている7つの段を、順に見ていきます。

レベル1〜3:情報を整える段階

最初の3段は、AIやシステムの前に、仕事の情報そのものを整える段階です。

レベル1 頭の中社長

業務の知識や判断が、社長の頭の中だけにある状態です。取引先ごとの値決めの考え方、トラブル時の対応、仕入れのタイミング。どれも社長に聞かないと分かりません。社長が忙しくなるほど、会社全体の動きが遅くなります。

次の段へ上がるには、社長が判断していることを一つずつ言葉にし、書き残すことから始めます。

レベル2 バラバラ社長

紙やファイルに記録は残っているものの、どこにあるか分からない状態です。机の引き出し、個人のパソコン、メールの添付、共有フォルダ。記録はあるのに、探すたびに時間がかかります。同じ書類が何通りも存在し、どれが最新か分からないこともあります。

次の段へ上がるには、置き場所と名前の付け方を決め、情報を集めることが鍵になります。

レベル3 見える化社長

主な業務の情報・手順・担当・進み具合が整理されている状態です。誰が何をどこまで進めているかを、表や画面で確かめられます。社長が現場に聞いて回らなくても、全体の様子をつかめます。

この段までくると、AIに渡せる材料がそろってきます。

レベル4〜5:AIが情報を使い始める段階

整った情報を、AIが使い始める段階です。

レベル4 AI実務社長

社員が社内資料を使い、特定の業務でAIの効果を出している状態です。たとえば、社内の手順書や過去の資料をAIに読ませて、問い合わせへの答えの下書きを作る。使う場面が決まっていて、そこでは確かに手間が減っている、という段階です。

個人が思い思いにAIを試しているだけでは、この段には届きません。業務の中に組み込まれているかどうかが分かれ目です。

次の段へ上がるには、AIに読ませている資料のほかに、会社のどこにどんな情報があるかを洗い出し、AIが参照できる形に近づけていきます。

レベル5 AI参謀社長

複数のツールの情報をAIが横断し、今の状況に合った答えや提案が出る状態です。顧客の記録、予定、やり取りの履歴など、別々のツールにある情報をまたいで、AIが答えを組み立てます。決まった資料を読むだけでなく、日々動いている情報も踏まえて答えられるようになります。

次の段へ上がるには、AIが出した答えのうち、人が毎回同じように処理している部分を見つけることが手がかりになります。そこが、AIに作業ごと任せられる候補です。

レベル6〜7:AIが動き、仕組みが回る段階

最後の2段は、AIが答えるだけでなく、実際に作業を進める段階です。

レベル6 AIチーム社長

決めたルールに沿って、AIが複数ツールの更新まで進める状態です。レベル5のAIは答えや提案を出すところまででしたが、この段では、ルールの範囲で記録の書き換えや連絡の準備まで進めます。どこまで任せ、どこで人が確認するかのルールが欠かせません。

次の段へ上がるには、任せた作業がうまく進んでいるかを確かめる方法と、おかしな動きに気づいたときの直し方を、社員の役割として決めておきます。

レベル7 AI経営社長

社員とAIで、運用・監視・改善が回っている状態です。仕組みがうまく動いているかを見張り、具合の悪いところを見つけて直す。その流れ自体が、社員とAIの協力で回っています。たとえば、AIがいつもと違う動きに気づいて知らせ、社員が確かめてルールを直す、といった分担です。社長が細部に入らなくても、社員とAIの手で仕組みが良くなり続ける段階です。

とはいえ、ここが終点というわけではありません。事業が変われば、仕事のやり方も変わります。新しい業務が生まれたときに、その業務をまた下の段から整えていけることが、この段の本当の強みです。

自社の現在地を確かめる簡単な問い

自社がどの段にいるかは、次の6つの問いで大まかに確かめられます。どれも、その段の状態をそのまま問いにしたものです。レベル2から順に答えてください。

  • レベル2:業務の知識や判断が、社長の頭の中だけでなく、紙やファイルに残っているか
  • レベル3:主な業務の情報・手順・担当・進み具合が整理され、聞いて回らずに確かめられるか
  • レベル4:社員が社内資料を使い、特定の業務でAIの効果を出しているか
  • レベル5:複数のツールの情報をAIがまたいで、今の状況に合った答えや提案を出しているか
  • レベル6:決めたルールに沿って、AIが複数ツールの更新まで進めているか
  • レベル7:その仕組みの運用・監視・改善が、社員とAIで回っているか

答えるときは、「できていることもある」ではなく「いつもできているか」で判断してください。一部の業務だけ整っている状態は、まだその段の途中です。

「はい」が続いた最後の段が、今の現在地です。最初に「いいえ」となった段が、次に目指す段になります。レベル2から「いいえ」なら、今はレベル1で、次はレベル2です。部署によって答えが違う場合は、一番手前の段を会社の現在地と考えると、つまずきにくくなります。

段を飛ばさずに上るのが近道

7つの段を見ると、上の段ほど魅力的に見えます。けれども、各段は下の段の上に積み上がっています。頭の中にしかない知識は、AIに読ませることができません。散らばったままの情報は、ツールをまたいで横断しようがありません。

段を飛ばしたくなる気持ちは自然なものです。ただ、急いで上の段の仕組みを入れても、材料がそろっていなければ使われずに終わります。下の段で材料をそろえておけば、上の段の仕組みは無理なく仕事の中に根づいていきます。

まとめ

  • DXの進み具合を7つの段で見ると、次にやることが一つに絞れる
  • レベル1〜3は情報を整える段階、4〜5はAIが情報を使う段階、6〜7はAIが作業を進める段階
  • 上の段は下の段の上に積み上がる。段を飛ばすと行き詰まりやすい
  • 6つの問いで、自社の現在地と次に目指す段を大まかに確かめられる

上の6つの問いに、今日、社長ご自身で答えてみてください。そのうえで、同じ問いを幹部や現場の方にも聞いてみると、社内の見え方の違いが分かります。

TaskMateでは、面談でDXレベルを7段階で見える化し、今の段と目指す段を決めてから、月額の伴走で一段ずつ上げていきます。自社の現在地を一緒に確かめたい方は、DXレベルを相談するからどうぞ。

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